iPhone で地域の交通量調査を行う方法
1 時間の準備と数時間の記録で、自分の通りで実際に何が起きているのかを根拠ある形で示せます。
ご近所からの「速度超過」の苦情は、たいてい「車が速すぎる気がする」で止まりがちです。市議会議員や自治会理事には、これだけでは動きづらい。代わりに効くのは構造化されたデータです。何台の車両が、どの速度で、何時頃に通行し、複数のセッションで同じ結論が再現できるか。SpeedCam AI はまさにそのために作られています。
このガイドでは、最初の一回をきちんと回す手順を最初から最後まで紹介します。
必要なもの
- iOS 26 を搭載した iPhone 12 以降。オンデバイス検出器は Apple Neural Engine 上で動作します。古い機種では実行できません。
- 道路を安定して見渡せる場所。窓、バルコニーの手すり、三脚のいずれでも構いません。
- ご自身の映像を記録するには Pro が必要です。無料プランでも分析ダッシュボードはデモデータ付きでフル機能で使えるので、サブスクリプション前に試せます。比較は /ja/pricing を参照。
- 設置に約 30 分、加えて 1 セッションあたり 1〜2 時間の記録時間。
- 議論で示せる数値が欲しい場合、3 日にわたる 3 セッション以上を推奨します。
観測ポイントを選ぶ
高価な機材より、安定した設置のほうが重要です。窓のサッシに挟むだけでも十分に機能します。
いくつかの目安:
- できるだけ垂直に近い角度が望ましいです。カメラに対して概ね 90 度で通過する車両は最もきれいに読み取れます。斜めすぎる角度は映像を圧縮し、オートキャリブレーターの負担を増やします。
- 見通しが 15 m 以上ある場所を選びます。各車両が映るフレーム数が多いほど、速度のブレが小さくなります。
- 直射日光(レンズフレア)や濃いスモークガラス越し(色認識の精度が落ちます)は避けてください。
- 屋外電源があれば利用しましょう。60 fps の検出器はバッテリーでも数時間は安定動作しますが、充電ケーブルがあれば気にする必要がなくなります。
キャリブレーション
キャリブレーションには 2 つの方法があり、どちらも同じ保存先に書き込まれます。片方だけでも、両方使っても構いません。
オートキャリブレーター。 ライブ タブを開いてセッションを開始します。交通が流れる間にアプリがバックグラウンドでカメラの角度を学習します。上部のステータスピルに進捗が表示されます。車両が多いほど収束が早くなります。
2 点基準線。 ライブ画面の左上の放射状 ツールパレット を開き、ライン ツールを選びます。長さがわかっている道路要素に 2 つの端点をタップで配置し、距離を入力します。実物の参考寸法:
- 横断歩道のストライプは通常 45 cm 幅
- 標準的な車線マーキングは 1.2 m 程度
- 駐車スペース 1 台分はおよそ 5.5 m
- 一般的なセダンはおよそ 4.5 m
2 点線は、オートキャリブレーターがサンプルを集めるのに時間がかかる静かな通りで威力を発揮します。交通量が一定にある場所では、オートキャリブレーションに任せるだけで十分です。
セッションを実行
録画を始める前に決めておくこと:
- キャンペーンタグ。 場所の比較や前後比較を行う予定なら、タグを付けます(例: 「桜通り 朝」)。後で分析タブが単一タグでフィルタできるようになり、エクスポートもそのスコープを継承します。
- 速度のしきい値。 設定 → キャプチャ で、現地の制限速度と、インシデント保存をトリガーする超過量を設定します。よく使われるのは制限速度 + 5 mph です。
- キャリブレーションレベル。 Off / 低 / 標準 / 高。レベルが高いほどインシデント保存前に必要なサンプル数が増え、データが綺麗になります。最初のセッションには「標準」がおすすめです。
- 集中モードフィルタ。 iPhone の設定 → 集中モード → SpeedCam AI で、このフィルタを有効にすると通知でセッションが中断されません。
推奨される初回セッション: ピーク帯に 60〜120 分。朝のピーク(7〜9 時)と夕方のピーク(16〜18 時)が最も一貫した傾向を示しやすいです。
ダッシュボードを読む
分析 タブを開きます。重要な数値は主に 3 つです:
- 85 パーセンタイル速度。 全車両の 85% がその速度以下で走行している値。交通技術者が「実際にどの速度で走られているか」を示す指標として使います。遅すぎる外れ値の影響を受けない分、平均より誠実な指標です。
- ペース速度。 最も多くの車両が含まれる 10 mph(約 16 km/h)の帯域。流れの支配的な速度です。
- 遵守率。 制限速度以下で走行している車両の割合。「許容範囲を超えているか否か」への最もシンプルな答え。
その他、見ておくと良いチャート:
- 速度タイムライン。 1 日表示は散布図と移動平均、複数日表示は 15-85 パーセンタイル帯を示します。帯が広ければ運転がばらつき、帯が狭く高ければ全員が飛ばしています。
- 時間別交通量/15 分単位の交通量。 自分が思っているピーク時間と、実際のピーク時間が一致するかを確認できます。
- リスクヒートマップ。 速度 × 時間帯。ホットスポットが視覚的にわかりやすいです。
- 車両タイプ別。 乗用車、トラック、二輪車、バス、自転車、歩行者の内訳。トラックが多い時間帯は、重量制限や通り抜け業務交通の議論につながります。
Apple Intelligence 対応の iPhone なら、オンデバイス AI アナリストに自然言語で質問できます。「今週いちばん速かった車両は?」や「火曜の時間別交通量を描いて。」 すべて端末内で処理され、クラウド往復はありません。
エクスポートと共有
PDF レポートが、議会や理事会から最もよく求められる形式です。アクティブセッション、サマリ統計、各超過キャプチャのバースト静止画が含まれます。
技術的なレビュアー(市の技術職員、交通コンサルタント)には、JSON がフレームごとのインシデントメタデータを、TMAS が交通工学ツールでの標準フォーマットを提供します。
フィルタはエクスポート時に適用されます。インシデント タブのフィルタシートでキャンペーンタグや単一セッションを選ぶと、エクスポートがそのスコープを継承します。あるキャンペーンの「Before」レポートと別のキャンペーンの「After」レポートが欲しい場合は、2 回エクスポートを実行します。
向いている用途
- 傾向の検出。火曜日の朝は一貫して制限速度 + 8 mph(約 13 km/h)で走られている、など。
- 比較研究。一時停止標識の設置前と設置後の同じ交差点。
- 印象ではなく構造化データで苦情を裏付ける。
- 歩行者・自転車のカウント。検出器がそれぞれ別カテゴリで分類します。
向いていない用途
スピードガン。車両ごとの読み取りには、キャリブレーション源と視野ジオメトリに由来する固有の不確実性があります。個別インシデントは精度が高くないものとして扱い、多数の車両にわたる分布を情報源として扱ってください。
裁判で使える取り締まりデータ。コンシューマー機器による速度計測の法的扱いは、管轄によって大きく異なります。SpeedCam AI は啓発と傾向の文書化のために作られており、警察用レーダーの代替ではありません。
特定の運転者を識別する手段。バースト静止画でナンバープレートが読み取れる場合があります。これは多くの地域でセンシティブな扱いを受けます。公開する予定がある場合は、識別可能な情報を先に切り抜き、もしくはぼかしてください。
公道の撮影、録画の保持、データを公的手続きで利用することについても、各地の法令は異なります。結果を公開したり当局に提出したりする予定がある場合は、各管轄の規則をご確認ください。SpeedCam AI は法的助言を提供しません。
次のステップ
- iPhone が車両のメーカー・モデル認識用のリージョンを自動検出しない場合は、 /ja/support/vehicle-region を参照してください。
- キャプチャを Home Assistant、Zapier、または自前のダッシュボードに送信したい場合は、 /ja/automation で Webhook の設定方法を確認してください。
- 単一のチャートで答えられる質問なら、タブを巡るよりオンデバイス AI アナリストのほうが速いです。Apple Intelligence が必要です。